マニエラ建築設計事務所

計画地は西宮の夙川の河川敷沿いに位置しており、松林が並び、春には桜との組み合わせが美しい場所である。また敷地の反対側には阪急甲陽線の単線線路敷きで電車も風景の一部となっており東西を遮る景色が無く素晴らしいロケーションになっている。
オーナーのご要望はしっかりとした構造と素材感のあるモダン過ぎない空間であった。
1階玄関ホールはお友達の多い奥様のキッチンカフェとなっている。
計画では道路に面する前面を緑豊かなオープンスペースとし駐車スペース、アプローチなどを包含しプライバシーを確保しつつ、見る見られるの基本環境をつくり上げた。
外壁は全面RC打放し仕上げになっており、屋根はをH鋼のぼり梁の上に切妻形状でかけており、RCとH鋼の異素材の組み合わせはダイナミックな印象を与えている。
内部空間は東側の夙川河川敷の松林が広がりと、西側の阪急電鉄の線路敷き、また西側には南北に2つの中庭がありプライバシーを守る緩衝帯となっていて内部と外部の繋ぎのあいまいな空間を演出している。
オーナーの軌跡と共にあるこの住まいは、とても印象深い記憶を刻み、これからもやさしく住まい手を包み込み、時の流れを忘れさせ憩いと潤いを与えるだろう。